トゥリガナショナル
1個
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ポルトガルの黒ぶどうの中で最高と位置付けられているトゥリガナショナル。甘口の酒精強化ワインとして世界中で親しまれているポルトや、ドウロやダンの赤ワインの原料としてポルトガルワインを語る上では欠かすことのできない品種です。
ポルトガルのダン地方原産のトゥリガナショナルは、収穫量こそ少ないものの、高級なポルトには欠かせない品種として、ポルトガルでは重要な地位を占めています。量が少なくとも、小さく皮がしっかりと厚い粒から、濃い色や香りなど、この品種ならではのエッセンスを得られるからです。
今ではポルトガル以外でも、ウズベキスタン、オーストラリア、ブラジル、ニュージーランド、南アフリカ、キプロス、スペインと他の国々での栽培も広がっています。
樹勢が強く、成長が早いため、ぶどうの品質を保つためには、剪定の管理をしっかり行わないとすぐに伸び放題になります。とはいえ、ぶどうは1本の木に対してほんの数房しか実らないため、収量が非常に低い品種です。
房は中程度の大きさで円筒状、若干肩が張り出しているものもあります。粒はどちらかというと小さめで皮が厚く青黒い色をしています。
乾燥・暑さには強く、ドウロ地区のように土よりも片岩質の石ころがベースとなった土壌で急峻な場所でもよく育ちます。うどん粉病、ベト病ともにやや抵抗力は弱めです。
タンニン分が豊富で複雑な味わいのワインになります。力強く、骨格がしっかりとしていて、果実味が豊富で香り高く、長期熟成にも適しています。
香りは、黒い果実、ベルガモット、カカオ、ブルーベリー、ブラックベリー、スモーキーさや革のような匂い、またハーブや花の香りなどもします。複雑に絡み合っています。
甘口のポルトであれば、食前酒としての位置付けが最も多いでしょう。少ししょっぱめのスナックやナッツ類、ブルーチーズを使ったおつまみなどが合います。
赤ワインのドウロなどには、ベリーを使ったソースやポルトを使ったソースで食べるローストしたお肉や、ステーキなど、いわゆるしっかり肉を食べるときにはもってこいの品種です。